2018/02/19

日本のジオパークが10年目を迎えるにあたり,これまでのジオパーク教育(学習)の展開と課題について報告する。
教育は,保全やジオツーリズムと並びジオパークの活動の柱の一つである。2010年版GGNガイドラインの4章教育には,ジオパークの教育(Geo-education)は,(1)地球科学の知識と環境・文化の概念を社会に対して伝えること,(2)地質(学) の理解およびその環境問題との関わりについての理解促進,(3)科学研究の推進による専門科学者と地域住民の協力関係の構築,(4)地域レベルでの人材能力開発(ガイド養成など)など幅広く記載された。これらの視点を,日本各地のジオパークは地域の教育的文脈において再解釈することで,地学の野外教育,地域学習(故郷学習・郷土学習),自然環境調査,商品開発,ジオガイド活動など多様な教育を展開してきた(2012年JGN全国大会室戸大会高校生セッションなど)。ジオパークの教育は広義の地域学習と見なされてきた。2015年11月,ユネスコ正式事業化を機に「持続可能な開発」が改めて意識されることとなり,2017年度の日本/ユネスコパートナーシップ事業(通称ESD事業)を経て地域学習からESDへと転換しつつある。ESDは2017年・18年改定の新学習指導要領における理念的基盤として位置付けられた。また,高校新設の「地理総合」では「生活圏の調査と持続可能な社会づくり」という単元が設けられ,ジオパークの活用が想定される。