2011/10/20

(ドイツの記事から) 「ほとんど誰もしらないジオパーク」

典型的なジオパークの観光客は40歳から60歳くらいで、自然や動物、植物に興味があって、散策をしたり自転車をこいだりするのが好きな人―

アレクサンダー・ブリューネ(30)は、この夏、ジオパークに関する研究をミュンスター大学に提出した。研究の中で実施したアンケート調査の結果(n=814)によると、ジオパークは「年を取るほどに面白さがわかるようになる」のだという。ヘッセン北部とノルトラインヴェストファーレンにまたがるグレンツヴェルテン・ジオパークは、ジオパークになることによって地域の観光地化が進むという絶好の機会、なのかもしれない。小道やインフォメーションセンター、教育施設を含んだジオ回廊(Geo-Foyers)では地球史をわかりやすく説明してくれるし、またインフラの拡充を見込むことも考えられる。
ブリューネのアンケート結果によると、ジオパークは地球史や景観史、採掘などのテーマを核としているのに対して、観光客は自然や動植物に関心がある人ばかりだという。ただし、年間5万人が訪れているうちの814件では少なすぎるのではという見方もある。
「採掘・光・ディナー」=「採掘見学、坑内鉄道に乗る、食事を楽しむ」というサービスを提供するような試みをする採掘場もある。こうした取り組みは、ジオパークに最も関心が低い若年層を取り込むような試みとして価値があるし、また、今後はこうしたジオパークの動きにマーケティングのプロが入ってくる必要があるとブリューネは語っている。 (元記事